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石川金網株式会社 |金網折り紙「おりあみ/ORIAMI®」

Update: 2016.11.27|Categoryよみもの

厨房器具や業務用機械、自動車部品など多種多様な金網を製造。
最近は「おりあみ/ORIAMI®」という遊び心あふれる作品まで生み出している、石川金網株式会社。

今回は、3代目社長である石川さんにお話を伺いました。

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もともと4代前の方は発明家として活躍。
その発明した機械を利用し金網を作るようになったことが、「石川金網株式会社」のはじまり。

お客様にいかに満足してもらえるかを考えながら
日々モノヅクリに励んでいる石川金網。
“満足”って具体的にはどのようなこと?

「弊社にいらっしゃるお客様は何かしらの課題を持っていらしてくださる方がほとんど。
製造について、この材料を変えたい、コストダウンをしたい…千差万別の悩みがあります。

その悩みをひとつひとつ紐解いて、解決していくイメージでしょうか。例えば、海水用の淡水化装置には海水に強いチタンを使用しますし、硫黄のにおいがすごい温泉地域ではステンレスだと錆びてしまうので、合金などの素材で対応しています。金属によって性質が異なるため、適材適所の善処を施し、課題を解決していくのです。

こんなこと、普通に暮らしていたら必要のない知識ですよね?(笑)
弊社にはいままで培ってきた製造、金属に関する知識が山のようにあるので、
お客様のご要望やお悩みをしっかりとお聞きし、悩みをすっきりと解決しご満足いただくよう尽力しています」

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なんだか難しそう…
そういった知識を身につけるだけでも大変なのでは?

「私はこどもの頃から工場が遊び場だったもので、ごく自然にそういった知識や技術を身につけてきました。
昔からモノヅクリの現場にいたので、そこで職人さんたちの技術にも触れましたし、たくさんのことを学ばせてもらいましたね。

ですので、時代の変化にも敏感です。ずっと出荷していた商品が生産中止になったこともありますし。
昔は一家に一台、ビデオカメラがありましたよね?その先端に付いているマイクネットのカバーを製造していたのですが、あるときからプラスチックに変わってしまいました。

自動車部品でも同じようなことは多々ありますね。コストダウンしなければいけないので、しょうがないことです。
本当に、心が折れてしまいそうになったことも何度もあります。
でも、時代が変わる上でモノも変わる。生活は便利になり、技術もどんどん進化している。

だからこそ、時代時代の流れをよく観察し、そのニーズに応えることができるよう、研究を続けていかなければなりません。もちろん、どんな業界もそうなのでしょうが、そうしないと、どんどん時代に取り残されてしまいますしね」

逆に、変わらないものもあるのでしょうか?

「そうですね…化学工業用のフィルターは、昭和30年頃からずっと変わらず製造しています。
世界中でそのフィルターを使っているメーカーがあるのですが、どこのものにもすべて対応してしていますし、お客様も消耗品なのでずっと使ってくださっているんです。性能も大切にされるので、安定して供給してくれる会社からずっと購入してくださるんですね」
かなり! ご多忙な石川社長。それなのに、
まだまだやりたいことは山ほどある!のだそう。
このパワーの源はどこからくるのでしょう?

「長年の蓄積もあり、ずーっといろんなことを考えてきているので、あれをやりたい!これをやってみたい!と、アイデアがどんどん湧き出てくるんですよ。(笑)

これとこれを結び付ければいいんじゃないかな?とふっと降りてきて。全部結びつければ、おりあみみたいに進めることができるんだけど、ひとつだけじゃダメなんです。自社だけでやろうとするのは限界がありますね。
弊社では出来ないことや人材が足りないこともあるので、いいものを作りたいからこそ、信頼のおける会社と協力体制をつくらないと。まずは仕組みづくりが必要ですね」

いま、おりあみの話が出ましたが、
そもそもどうやって生まれたものなんですか?
海外でも出店されていましたね。

「先日、フランスの展示会にも出店したのですが、すごく反響がありました。
発案をしたのは弊社の職人です。似たような素材があったので、たまたま鶴を折っていたら出来ちゃいました。(笑)ちょうどBtoC商品を開発しようと思っていたところだったんです。リーマンショックや震災の影響もあり、仕事が減ってしまい、何か新しいことをしよう!と考えていたところだったので、本格的に研究をはじめました。

2、3年経ったとき、たまたま見学に行った日本ホビーショーで宮本眞理子先生と出会ったのです。
先生のワークショップでバラを作られていたのがとてもかっこよくて、おりあみのことを提案したところ、快諾してくださいました。そこから、日本折紙協会にも監修していただき、共同開発を進めました。
プロの意見を聞きながら、本当にいろいろなことを教えていただけたので、われながら良い製品が出来たと実感しています」

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モノヅクリを通じて楽しさを伝えているんですね
そんな石川社長が考える、哲学…
「モノヅクリの考え方」とは?

「仕事がたくさんくると、どうしても大名商売になりがち。段々と適当になってしまうことも多いと思います。
お客さまからのお問い合わせでも、調子がよくて忙しい時期は、親身に相談にのらなかったり…
そういうところからお客様の信頼を無くし、会社としての評判も落としかねません。
ああ、あそこに相談してもだめだな。と思われてしまえば、おしまいです。

どんな職種にしても適当におざなりな仕事をしているお店にはいきたくないですよね。

例えば飲食店でも、人気があるからといって、お客様をおざなりにしているお店には、私自身、絶対に行きません。お客様との信頼感は本当に大切! それを失うようなことをしてはダメなのです。

良い店こそ、しっかり管理体制をつくってお客様に良いサービスが出来るように努める。
殿さま商売になればなるほど、サービスをしっかりしないと、いけませんね。

また、そのためにも無駄は徹底的に省く。簡単にできるところは簡単にできる仕組みを作り、
無駄なものはそぎ落としながら、これからも大切な核を守っていきたいです。

もちろん、時代に沿ったニーズに応えながら。日々研究です」

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文/東山サリー

INFORMATION

石川金網株式会社

所在地 : 〒116-0002 東京都荒川区荒川5-2-6
電 話 : 03-3807-9761
URL :http://ishikawa-kanaami.com/

金網折り紙「おりあみ/ORIAMI®」
URL : http://ishikawa-kanaami.com/kanaamiorigami/